LiveTechnical Report 2010 0729 FUJI ROCK FESTIVAL'10

Report

2010.07.30 @新潟県苗場スキー場 オレンジコート

日本を代表する音楽フェス、FUJI ROCK FESTIVALは日本が世界に誇る事ができる最も有名な音楽フェスの1つである。「フジロック」という愛称で知られるこのフェスは三日間を通して世界的アーティストが集まり13もの特設ステージにてパフォーマンスが行う国内最大の音楽フェスだ。我々が参加したのは1日目の夜、一夜だけオレンジコートというステージで開催される「オールナイトフジ」である。フジロックにおいて唯一、オールナイトで開催されるイベントであるオールナイトフジは、フジロックフェスティバルの中でも特別意味を持つステージである。我々がオールナイトフジへの参加が決まったのは2010年1月の事だった。

オールナイトフジ2010

1月22日。ライブテクニカルはAUDIO JACK JAPAN TOUR in OSAKAにおいてVISUALOGIC名義で「VJ オペレーションを担当していた。
そこに出演者として来ていたDJが Bryan Burton-Lewis。
彼は偶然にもオールナイトフジのプロデューサーだったのだ。

「こんなVJは見た事がない。今年のオールナイトフジに力を貸してほしい」と彼からその場でオールナイトフジへのオファーを受けて参加への運びとなった。我々の中で、参加という結論に踏み切ることができた大きな理由はテクニカルのサポートだけではなく、ブライアンが私たちの映像コンテンツとオペレーションを見て参加してほしいという言葉をくれた事だった。

オールナイトフジに出演するVJは、東京で活躍をしているVJチームというのがほとんどで、大阪からVJとしてブッキングを得る事は今回が初めてだったことも大きな理由だろう。
憧れていたフジロック オールナイトフジへのオファーは、我々のクリエイティブとオペレーションが確かなものであるという事を証明してくれた。

オレンジコート 設営の様子

7月29日。雨が降る苗場スキー場ではステージの設営が急ピッチに進められていた。
我々の今回のセットアップは15000lmの液晶を4台スタッキング。特設ステージに合わせて設置されたスクリーンに対して投影するというもの。画質の劣化を回避すべくキーとなるビジュアルに関してはHDでの制作行った。時間の無いなかでのセットアップを済ませ、ついに2010年のフジロックフェスティバルのオールナイトフジが始まった。

オペレーションブース

ライブテクニカルはメインアクトの一人であるKEN ISHIIの時にオペレーションを行った。
演出上の運びも考慮し、KEN ISHIIがステージに現れたときに画質が上がり一気に盛り上がったオーディエンスは、肌でその映像クオリティの高さを感じているように感じられた。
ライブテクニカルは、かつての事例の中からHDによるライブ映像演出のノウハウやワークフローを確立していたため、短い準備期間の中でもこれだけの演出ができたと自負している。RolandのPR-1000をHD送出のコアに据えSD送出にPioneerのDVJを2台、SVM-1000、V-4をスイッチングのコアに採用した。スクリーンレイアウトのシステムにはMIX-VT4を採用。ハイクオリティの画質の追求と、コンテンツのクオリティのバランスを実現したプランニングだったと思う。

セッティングの様子

出演者、関係者、多くの観客とがひとつの感動を分かち合う事は容易ではない。
それには、プロデューサーであるブライアンの熱い想いと、出演者のフジロックというものに賭ける想いを理解し映像演出として昇華させる事が絶対条件である。
その高みは映像機材を設置することだけではたどり着ける場所ではない。コンテンツ制作からシステム構成、照明、全てが1つにならなければ実現できない。

盛り上がるオーディエンス

ライブテクニカルはそれらステージの要素を1つに束ねるハブの様な役割になりたいと考えている。
そのステージの未来のカタチをここに居た数千人が目撃をしている。

私たちは確信している。我々の進む先には未来がある。
これからもTAKENAKA LiveTechnicalはコンテンツ制作から、テクニカルディレクション、演出までをトータルにサポートする活動を続けて行きます。

盛り上がるオーディエンス

LiveTechnical Channel -YouTube-

※SPECIAL THANKS:SMASH/Third Culture /HEARTBOMB/RGB Creation/TRIANGLE OSAKA/M.M.M